「foodskole(フードスコーレ)」は、
「Shokuyokuマガジン」を発信する株式会社honshokuが主宰する
「食」の学び舎です。
2020年4月の開校以来、オンラインとリアルの両方で
食に興味を持つたくさんの方が集まり、
受講生や講師として学びあっています。
そこにある食への熱気と高ぶりを、
食のことが大好きな「Shokuyokuマガジン」読者のみなさんに、
フードスコーレ活動レポートとして
お届けしていきたいと思います。
レポートするのは、フードスコーレ事務局スタッフの
門之園知子(そのさん)と長嶋愛(めぐさん)、
時々、ほかのスタッフも登場します!
こんにちは。食の学び舎「フードスコーレ」校長の平井巧です。ショクマガ編集長の平井は、フードスコーレ校長でもあります。ということで、今回は校長平井が「フードスコーレだより」をお届けします。
今回は、「フードスコーレだより」2回目にして早くも号外!ということで、9月28日にすべての講義日程を終えたフードスコーレの「前期Basicカリキュラム」について、興奮そのままにお届けします!
今年の前期カリキュラムでは、26名の生徒のみなさん、11名のゲスト講師、そして私を含めた運営メンバーが、「食の循環」をテーマに4月から9月末までの約6ヶ月間をいっしょに学び合いました。
私の感想ですがこの半年間、長かったような短かったような。食についてここまでいろんな人の価値観に触れたのは初めての体験でした。それは私だけでなく、みなさんにとってもそうであったと思います。この半年の思い出は色々とありますが、なんといってもみなさんが、自分のスタイルで楽しみながら学んでいる姿を見れたことが印象に残っています。
こんな時世ですので、全12回の講義はすべてZoomを使ったオンライン形式。始まる前は、「オンラインだけで約半年間うまくコミュニケーションができるのか」と不安もありましたが、たしかに講義初回は緊張感もありつつ、回を重ねるごとにみんなが打ち解けてきました。グループワークやチャットを通じて、互いに意見交換することが当たり前になっていきました。
講義7日目8日目では、クックパッドの横尾祐介さんをゲストに「なぜ料理をするんだろうを考えてみる」と題して、頭で考えることから少し離れて、自由な発想で心のままに料理と向き合ってみました。それぞれが言葉にした「自分にとって料理とはなにか?」を具体的に想像し、おむすびとしてスケッチ。最後にはそれを実際にみんなでつくりました。みんなでおしゃべりしながらおむすびをむすぶ時間は、パソコンの画面越しでも一体感がありました。
半年もいっしょに学んでいると、実際に会っていなくてもそこに一体感が生まれるんですね。時には誰かがふざけたり、誰かをからかったりする。そんな風にみなさんが打ち解けているから学び場としての雰囲気がとても良い。この一体感はどうやってつくられたのでしょうか。
そもそもフードスコーレに集まるみなさんが、食を学ぶ動機をひとりひとりが持っているから、年齢や立場を超えた意見交換ができるのだと思います。せっかく受講料を払ったんだからとことん吸収するんだ!という想いを正直に話してくれた方もいましたが、この「やったるぜ感」が学ぶ姿勢としてとても大事だと思います。隔週火曜日、夜19:30からスタートする講義に半年間参加するのは、始めはできても続けていくのは大変です。ですが自分のために何かを学ぶ環境に身を置くというのは、長い人生の中であっても良い経験なのではないでしょうか。
前期カリキュラム5日目の講義テーマである「見える畜産」では、講師である中洞牧場の中洞正さんが ”リアルな畜産” について話してくれましたが、その内容が印象的だったと話す方が多く、しばらく「牛乳の消費」が話題になりました。牛乳を飲まなくなったという人もいれば、逆にこれまで以上に牛乳を選択して飲むようになったという人。そして変わらず牛乳を飲まないという人。食についての興味関心を持つ人たちが同じ講義を受けたにも関わらず、牛乳ひとつとってもこんなに意見や行動がバラバラです。このように、それぞれが受け取った想いを伝え合うことができる場になっていました。
この前期カリキュラムを通して改めて実感した、食についての大事な基本があります。
なんでも自分で考えてやってみる。
食に関する疑問や不安はどうしたら解消されるのか。誰にでも当てはまる正解はありません。でもその人の生き方や価値観にあった「自前の最適解」があるはずです。その「自前の最適解」をみつけるためには、なんでも自分で考えてやってみることが基本であると思います。そして同じく食について考える仲間がいると、「自前の最適解」を見つけるのはもっと捗るはずです。
フードスコーレでは、食にまつわる数多くのテーマを通じて、みなさんが「自前の最適解」に出会えるようカリキュラムをつくり、課外活動を計画しています。これからどんな暮らしをつくりたいか。じぶんは食品をどう消費するのが気持ち良いか。毎月食費にどのくらいかけたいか。気持ちの良い食品がないときに、ではじぶんは何をすべきか。同じような課題を抱える人といっしょに、フードスコーレで「自前の最適解」探しを続けていきたいと思います。
さいごに。10月26日からは「2021年度後期Basicカリキュラム」が始まります。テーマはずばり「食欲」です。「食欲」を知ることは目的ではなく手段になります。「食欲」を通して食に関する「自前の最適解」をみつけることが目的です。そのために食対するいろんな考えをお持ちの方と一緒に学び合いたいと思います。気になる方は、以下のお知らせをご覧ください。
フードスコーレへのご質問ご相談がございましたら気軽にご連絡ください。この「フードスコーレだより」を読まれた感想もお寄せいただけたら嬉しいです。
それではまた!
(フードスコーレ校長/平井巧)
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